SIRT ロジスティクス部門(LOG) 後方支援

現場の活動を、
後方から支えます。

輸送・補給・整備・燃料・宿営を一体で管理し、人員・機材・燃料を、
必要な場所へ、必要なときに届けられるよう備えます。
各ユニットが本来の任務に集中できる環境を整えることが、LOGの役割です。

連携と責任分担を見る

LOG部門について

災害対応では、現場で作業する力があっても、車両が動かない、燃料が不足する、
部品が届かない、要員が休めないといった理由で、活動が中断することがあります。
LOGは、こうした中断の要因を、部門を横断して管理します。

LOG部門の概要
01

後方支援の一元的な管理

輸送、補給、燃料、整備、宿営を、それぞれ個別に動かすのではなく、任務の優先度に沿って配分します。車両・機材・要員の重複した手配や、手配の漏れを減らします。

02

活動の継続性の確保

出動前の準備に加え、展開後の消費量、故障、疲労、補給の必要量を把握し、活動が中断する前に、補給・交代・修理を手配します。

03

資源の見える化

車両、重機、発電機、ポンプ、燃料、部品、宿営の受入れ能力について、「使用可能」「稼働中」「整備中」「次に使える見込み」の状態を、関係する部門と共有します。

04

安全・法令・説明責任

燃料・危険物の取扱い、車両・機械の点検、運転者の資格と勤務時間、整備の履歴、物資の受払を標準化し、記録します。効率化を理由に、記録を省略することはありません。

役割の線引き

複数の部門にまたがる資源はLOGが取りまとめ、
各ユニットが持つ権限や、現場での判断は、そのユニットに残します。

LOGに集約するもの
  • 資源台帳
  • 輸送計画・補給計画
  • 燃料の配分・整備の統制
  • 宿営計画
  • 調達・受払の記録
各ユニットに残すもの
  • 日常の点検
  • 使用実績の報告
  • 必要な資源の申告
  • 現場での安全な取扱い
OCCなどが決めること
  • 任務の優先順位
  • 投入先・活動区域
  • 任務の変更

LOGは、OCCなどの決定に基づき、支援の計画を立て、実施します。

LOGの編成

LOGは、次の5つの班で構成します。管理の機能を一元化し、
実作業の要員は、保有する車両・機材と出動の規模に応じて配置します。
立ち上げの段階では、班の一部を兼務で運用し、規模に合わせて拡充します。

LOGの編成
01

補給・資材班

資機材・消耗品・部品の在庫、受払、調達、補給の必要量の管理

02

輸送班

車両の配車、運転者、積載・荷役、輸送の調整、配送実績の管理

03

整備班

車両・重機・発電機・ポンプ等の点検、故障対応、修理、整備履歴の管理

04

燃料・動力班

燃料の必要量、備蓄、補給、給油の記録、発電機等の稼働に要する燃料の管理

05

宿営・生活支援班

宿泊・休養、給水・衛生、照明・充電、生活消耗品、交代要員の受入れ

部門長は、後方支援の統括、資源の配分、稼働の継続管理を担います。燃料・動力班は、規模に応じて補給・資材班と統合する場合があります。

各班の業務と管理の観点

班平時の業務出動・展開後の業務管理の観点(例)
補給・資材標準搭載品、在庫の基準、調達先、期限の管理消費量の確認、追加の補給、受渡し、欠品への対応欠品の発生状況、補給に要する時間、棚卸の差異
輸送車両・運転者の台帳、点検計画、配車の基準配車、積載の確認、輸送の調整、配送状況の報告配車の充足、遅延の状況、車両の稼働
整備点検の基準、予防整備、部品の在庫、整備の教育故障の診断、現地での修理、代替機の手配、回収・修理稼働できる機材の割合、故障による停止時間、再故障
燃料・動力燃料の在庫、供給先、保管の条件の管理消費の予測、給油計画、残量の監視、供給の調整燃料不足による停止の有無、使用実績との差異
宿営・生活支援宿営候補地、設備・資材、衛生の基準の確認休養の環境、給水・衛生、交代要員の受入れ宿営の受入れ能力、休養環境の不備、受入れに要する時間

管理の観点は例です。数値の目標は、実際の出動の頻度、車両の構成、資機材、要員数を確認したうえで設定します。

整備の考え方:二層で管理します

整備班は、原則としてLOGの内部に置きます。
LOGが整備全体の統制を担い、特殊な機材の専門的な技術判断は、
HCUなどの専門技術者が引き続き担います。

整備の考え方
統制

LOG整備班

共通の整備基準、台帳、点検計画、部品の在庫、整備要員の配分、外部の修理先、稼働の可否に関する情報を統括します。

日常

各ユニットの機材担当

日常の点検、異常の初期報告、使用後の清掃・点検、機材ごとの操作・取扱いを担います。

専門

HCU等の専門技術者

特殊な機材の技術判断、専門的な整備、メーカー・専門業者との技術調整を担います。必要に応じて、LOGと共同で作業します。

この体制の利点

責任の区別:LOGが整備の計画を管理する場合でも、資格・技能・メーカーの指定要件を満たさない者が、特殊な機材を整備することはありません。整備の管理責任と、専門技術の責任は、区別して運用します。

OCC・RIRU・HCUなどとの連携と責任分担

「誰が要求し、誰が優先順位を決め、誰が支援を実施し、誰が結果を確認するか」を、あらかじめ定めます。OCCが任務の優先順位を決め、LOGが後方支援を取りまとめ、RIRU・HCUなどが現場の任務を遂行します。

連携と責任分担
連携先連携先の責任LOGの責任
OCC任務の優先順位、活動計画、投入先、任務の変更支援できる量の提示、資源の割当、輸送・補給・整備の計画、制約の報告
RIRU現場の作業計画、必要な機材・人員・資材の要求、使用実績の報告重機・車両の輸送、燃料・資材の補給、現場での整備の支援、交代・宿営の調整
HCU特殊作業の技術判断、専門機材の取扱い、専門的な安全要件の提示専門機材の輸送・保管・共通台帳の管理、整備資材の手配、専門技術者の移動の支援
C-SAT避難所の運営、必要な物資の要望物資の輸送・補給、備蓄の調整、衛生資材の手配
安全管理担当作業のリスク、現場の安全基準、停止の判断と安全上の助言輸送・整備・燃料・宿営のリスク管理、是正の措置、記録
調達・経理発注・契約・予算・支払に関する規程の管理補給の必要量、在庫・使用の実績、見積依頼、納品確認の資料の提出
LOGは、各ユニットの作業の指揮には関与せず、後方から支えます。たとえばRIRUが道路啓開を行う場合、LOGは重機の輸送、燃料と資材の補給、故障した機材の回収を行い、施工の方法や作業の順序は、RIRUが決定します。任務の優先順位を変更する必要がある場合は、LOGが独自に決めず、OCCなどの権限者に調整を依頼します。

業務の流れ:
要求から支援の完了まで

依頼を受けて車両を出すだけではなく、要求の受付から、
次回の必要量の見込みまでを、一連の業務として設計します。

業務の流れ
1

要求の受付

OCC・RIRU・HCUなどから、任務、必要な物資・機材、数量、届け先、必要な時刻、優先度、安全・搬入の条件を、所定の様式で受け付けます。緊急時は口頭でも受け付け、後から記録を補完します。

2

必要量の確認と優先順位

要求の重複、数量、現場での受入れの可否、任務上の緊急性を確認します。任務の優先順位はOCCなどの権限者が決定し、LOGは実現の可能性と制約を提示します。

3

支援計画の作成

輸送手段、積載、運転者、燃料、必要な部品、整備要員、配送先、宿営・交代要員をまとめて計画します。同じ便・同じ経路で実施できる支援は、可能な範囲で統合します。

4

実行前の安全・適合の確認

車両・機材の点検、運転者の資格と勤務の状況、積載・固定、燃料の取扱い、現地の進入条件、必要な保護具を確認します。条件を満たさない場合は、代替の手段または再調整を行います。

5

輸送・補給・整備の実施

配送、給油、修理、資材の引渡し、宿営の設営を実施します。実績の数量、時刻、受領者、故障・不足、変更点を記録し、関係者に共有します。

6

完了の確認と次回の見込みの更新

在庫の残り、稼働している機材、燃料の消費、修理の見込み、次の作業の予定を更新します。OCCと各ユニットへ、支援の完了と制約を報告し、次の補給の計画につなげます。

LOGが管理する共通の情報

01

資源台帳
車両、重機、発電機、ポンプ、工具、通信・電源の機材、主要な資材の保有・所在・状態

02

稼働・整備台帳
使用中、使用可能、整備中、故障、点検の期限、修理の見込み

03

補給・燃料台帳
在庫、消費、補給の要求、補給先、残量、納入の予定、受払の記録

04

輸送台帳
配車、運転者、積荷、出発・到着の見込み、配送の完了、通行の制約

05

要員・宿営台帳
出動者、資格・担当、交代の予定、宿営の人数、給水・衛生・休養に必要な量

個人情報や、安全上重要な情報には、アクセスの権限を設けます。記録を更新する担当者と、更新した時点を明確にします。

期待される効果

現場の停止時間の短縮、資源の共用、手配の重複の防止、
指揮を担う者の調整の負担の軽減を目指します。

期待される効果
課題一般に起こりやすい問題LOGでの対応
輸送各ユニットが個別に車両を手配し、積載・配送が重複する配車を集約し、輸送の要求と便を統合する
燃料使用量の把握が遅れ、現場で燃料が不足する稼働の計画と消費の実績から、補給の時期を予測する
整備故障の情報が分散し、修理・部品の手配が遅れる共通の台帳と整備の優先順位を整え、代替機を手配する
資材在庫の所在が分からず、同じ物品を重複して調達する在庫を可視化し、共通の補給の基準を設ける
宿営作業員の休養・給水・衛生が、現場任せになる展開の規模に応じた宿営・交代の計画を標準化する
指揮調整OCCやユニット長が、個別の後方手配に時間を取られる手配・実績・制約をLOGが集約して報告する

実際の活動では、軽微な要求まで承認を待つと、対応が遅れます。日常の補給や通常の点検は、各ユニットの権限の範囲で実施できるようにし、LOGによる集中的な管理は、複数のユニットにまたがる資源、希少な機材、重大な不足、優先順位が競合する場合に重点を置きます。

役割と権限の考え方

LOGは、任務の優先順位を独自に変更する権限や、
技術・安全上の判断を覆す権限は持ちません。
誰が何を決めるかを、次のとおり定めます。

役割と権限
任務の優先順位・投入先OCCなどの指揮を担う権限者
複数のユニットにまたがる車両・資材の配分案LOGが立案し、定められた権限者が承認
通常の補給・配車の実行LOGの承認の権限の範囲で実施
機材の点検・修理・稼働の可否整備の担当者が技術的に判定。資格・承認を確認
安全上の作業の停止あらかじめ定めた安全管理の権限者・現場責任者
調達・契約・支出定められた予算・契約の権限者
現場の施工の方法・専門作業RIRU・HCUなどの担当ユニット
外部の機関との支援条件の調整組織として指定した窓口。LOGは後方支援の条件を担当

平時の取り組みと、安全・法令の遵守

後方支援は、発災後に始めても間に合いません。
平時の備えと、法令に沿った運用を、活動の前提としています。

平時の取り組み

活動の根拠と、安全・法令の遵守

01

活動の根拠
自治体や事業者との協定と、その要請に基づく範囲で活動します。任務の範囲、指揮系統、費用、補償は、協定で明確にします。

02

緊急輸送の優先
自治体・自衛隊・警察・消防などによる緊急輸送を妨げません。緊急通行車両の事前届出の対象となる車両は、関係機関の手続きに従って準備します。

03

燃料・危険物
燃料の貯蔵・運搬は、消防法をはじめとする関係法令に従い、必要な資格を持つ者のもとで行います。

04

車両・運転者
道路運送車両法に基づく点検整備と、道路交通法の遵守、運転者の資格と勤務時間(休憩を含む)の管理を行います。

05

作業の安全
荷役・整備・宿営の作業では、作業手順の事前の確認と、保護具の着用を徹底します。

06

記録と説明責任
物資・燃料の受払、整備の履歴、輸送の実績を記録し、求めに応じて関係機関へ説明できる状態を保ちます。

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後方支援や、災害時の連携協定に関するご相談を承ります。
まずは状況をお聞かせください。

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