SIRT / FIELD EQUIPMENT STANDARD / 2026

EQUIPMENT &
FIELD READINESS

現行13機能ユニットの役割・標準装備を照合し、現場で装備を携行するユニットを対象に再構成した装備基準。
任務適合性、法令順守、使用者教育、点検可能性を優先する。

Principles Common D1 D2 D3 CID/CIPS D4 D5 D6 D9 D10 D11 D12 Governance
01 / SCOPE & GOVERNANCE

装備は、任務と安全を成立させるための業務資産である。

本頁は、ユニット一覧に示されたSIRTの現行ユニット構成を基準に、各ユニットが現場で携行・使用する装備を整理した社内基準案である。掲載品は一律支給を意味しない。
任務・作業環境・契約・施設規程・資格・教育・リスクアセスメントに基づき、必要なものだけを配備する。

01 / MISSION FIT

任務に必要な装備だけを持つ

携行品は「あると便利」ではなく、任務上の必要性、危険源、使用頻度、代替手段で決定する。装備の重複と過剰携行を避ける。

02 / CIVILIAN AUTHORITY

民間組織の権限を逸脱しない

装備の保有は警察権・捜査権・救助権限を付与しない。制止・拘束・武器使用を任務化せず、危険回避、退避、通報、専門機関への引継ぎを基本とする。

03 / READY & TRACEABLE

点検履歴まで含めて装備管理

使用者、所在、点検日、校正・期限、消耗品、故障・修理履歴を台帳で管理。「保有」ではなく「使用可能」を配備完了の条件とする。

重要:警備業務に該当する場合は警備業法および都道府県公安委員会の指導、建設作業では労働安全衛生法令・元請安全衛生計画、無線・ドローン・危険物・個人情報・撮影機器は各関係法令と施設規程を優先する。未知の化学・生物・放射線・酸欠環境への進入、危険物処理、救助・制圧は本装備基準の対象外。専門機関へ通報し、区域外で待機する。
02 / COMMON EQUIPMENT

共通装備体系

全ユニット一律の「戦術装備セット」は設けない。
現場活動者に共通する最低限の安全・識別・連絡・記録・応急手当を、活動形態に応じて組み合わせる。

C-01 / IDENTIFICATION

被服・識別

  • 会社・所属・氏名が識別できる作業服またはユニフォーム
  • 季節・作業内容に応じたインナー、雨具、防寒着
  • 現場条件に適合する高視認性衣類・反射材
  • 施設入場証、資格証、必要な身分証ケース

迷彩服、警察・消防・自衛隊等と誤認される標章・色調・意匠は使用しない。

C-02 / PPE

個人用保護具(PPE)

  • 作業リスクに適合する保護帽・安全靴・手袋
  • 保護眼鏡、必要に応じてフェイスシールド
  • 粉じん・飛沫等に適合した呼吸用保護具
  • 墜落制止用器具、耳栓・イヤーマフ等(該当作業者のみ)

保護具は作業別リスク評価とメーカー指定により選定。防じんマスクをガス・蒸気・酸欠環境用に転用しない。

C-03 / COMMS

連絡・情報

  • 承認済み業務用無線機または業務用携帯端末
  • 予備電池・充電器・モバイル電源
  • 連絡先一覧、活動カード、紙の記録用具
  • 位置・時刻・状況を報告できるGPS端末(必要時)

周波数・登録・免許・施設内利用条件を事前確認。撮影・位置情報の取得は目的と許可範囲を限定する。

C-04 / LIGHTING

照明・視認

  • 作業用ライトまたはヘッドライト
  • 予備電池・充電手段
  • 誘導・区画表示用の反射材や表示具(管理者承認品)

光源は安全確認・作業照明に使用し、威圧・妨害を目的としない。

C-05 / FIRST AID

応急手当・衛生

  • 手袋、絆創膏、ガーゼ、包帯、洗浄用品等の基礎セット
  • 保温シート、飲料水、個人常備薬
  • 熱中症・低体温症対策用品(季節・現場別)
  • AED設置場所・救急要請手順の事前確認

処置は受講・資格・技能の範囲内。医療行為や侵襲的処置を標準化しない。

C-06 / RECORD

記録・報告

  • 防水メモ帳、筆記具、帳票
  • 承認済みスマートフォン・タブレット
  • カメラ等は施設・発注者の事前許可がある場合のみ
  • データ保護・返却・消去の手順書

撮影・録音・個人情報の取得は必要最小限。無断撮影、私物端末への保存、無断共有を禁止。

03 / UNIT-SPECIFIC CONFIGURATION

ユニット別・携行装備基準

下記はユニットの「主要装備・環境」「提供機能・業務」を基礎に、個人携行品と班・車両・拠点で共用する機材を分離した構成。

D1
RIRU / Pathfinder

災害即応・インフラ復旧

現地の初動確認、応急復旧、道路・ライフライン等の復旧支援。危険区域の作業は管理者・専門業者の指揮下で実施。

個人携行

  • 共通PPE(保護帽・安全靴・作業手袋・保護眼鏡)
  • 高視認性ベスト
  • 雨具・防寒着
  • ヘッドライト
  • 業務無線
  • 携帯端末
  • 応急手当ミニキット
  • 筆記具・活動カード

班・車両共用

  • 現場安全表示・コーン・バー
  • 測定・点検用具
  • 作業区画表示
  • 救急箱
  • 消火器(車両・施設規程に適合)
  • 工具箱
  • 予備電源
  • 照明
  • 給水・衛生用品

条件付き

  • 高所・閉所・電気・重機作業用の専用保護具は
  • 資格者・作業計画・元請の許可がある場合のみ。救助用ロープ等を訓練なしに流用しない
D2
HCU / HARDPOINT

危険環境建設

危険源を含む現場での建設・復旧支援。現場固有の危険源評価と施工管理に従い、未確認環境への進入を行わない。

個人携行

  • 現場指定ヘルメット
  • 保護眼鏡・フェイスシールド
  • 適合手袋
  • 安全靴または安全長靴
  • 高視認性衣類
  • 聴覚保護具
  • 業務無線
  • ライト
  • 応急手当用品

班・現場共用

  • 作業環境測定器(対象物質・用途に適合し
  • 校正・使用者教育済みのもの)
  • 立入禁止表示
  • 警報・連絡手段
  • 洗眼設備・洗浄設備(現場設置)
  • 緊急退避・集合場所表示

条件付き・除外

  • 防毒マスク・化学防護服・個人線量計等は
  • 対象物質・濃度・曝露評価
  • 専門家の選定
  • 適合性確認
  • フィットテスト
  • 教育・除染体制が整った業務に限る。未知雰囲気・酸欠・火災進展区域への進入装備として扱わない
D3
CIPU / Aegis — CID / CIPS

重要インフラ防護・施工支援

CIDは施設防護・警備監視、CIPSは重要インフラ施設・建設現場の防護支援。契約・施設規程に基づき、確認・巡回・記録・通報・施工安全支援を担う。

CID 個人携行

  • 施設指定ユニフォーム・ID
  • 必要時の高視認性ベスト
  • 施設規程に適合する安全靴
  • 天候対応衣類
  • 業務無線・イヤホンマイク
  • 業務用ライト
  • メモ帳・承認済み記録端末
  • 基礎応急手当用品

CID 班・施設共用

  • 施設管理者が承認した巡回チェック端末
  • 施設貸与の入退管理端末
  • 承認済み監視設備の操作端末
  • 充電・予備電源
  • 巡回記録・引継ぎ様式
  • 施設指定の緊急連絡先・避難図

CIPS 個人携行

  • 建設現場指定ヘルメット・安全靴・高視認性ベスト
  • 作業手袋
  • 保護眼鏡
  • 必要な聴覚保護具
  • 業務無線
  • ライト
  • 筆記具
  • 応急手当用品

CIPS 班・現場共用

  • 仮設照明
  • 区画・立入表示
  • 資材保管確認用チェックリスト
  • 施設承認済みカメラ・センサー
  • 点検・引継ぎ端末
  • 現場安全掲示用品

別途審査・標準携行しない

  • 警棒
  • 拘束具
  • 盾
  • 刺激・閃光装置
  • 武器類
  • 暗視・熱画像による人物追跡機材
  • ドローン妨害・無力化機材は標準装備に含めない。必要性・適法性・業務権限が確認できない装備は調達しない。監視・撮影は施設側の承認とプライバシー管理を前提とする。
D4
FRRU / Highwater

水害救助・復旧支援

水害後の復旧支援、浸水区域周辺の状況確認、排水・清掃等。救命救助・急流救助・潜水は専門機関・有資格者の任務とする。

個人携行

  • 水濡れに対応する高視認性衣類
  • ヘルメット(作業内容に適合)
  • 滑りにくい長靴・安全靴
  • 耐水手袋
  • 保護眼鏡
  • 雨具
  • ライト
  • 無線
  • 応急手当・保温用品

班・車両共用

  • 防水収納ケース
  • 給水・衛生用品
  • 清掃・排水支援用具
  • ポンプ等の作業機材
  • 発電・照明設備
  • 延長ケーブル等の電気安全用品
  • 区域表示・コーン
  • 予備衣類

条件付き・除外

  • 救命胴衣は水辺作業リスクに応じて適合品を選定。急流救助用装備・潜水器材・水中捜索機材は専門資格・訓練・運用体制がある専門チームに限定し
  • 一般隊員の携行品としない
D5
GDU / Gridview

空間情報・無人機

ドローン・測量・GIS・点検データを用いた状況把握と空間情報作成。

操縦・測量担当

  • 業務端末
  • 無線・通信端末
  • 予備電源
  • 現場用保護帽・安全靴・高視認性ベスト
  • 保護眼鏡
  • 筆記具
  • 必要な個人用PPE

班・機材共用

  • 産業用ドローン(可視・赤外線等
  • 業務仕様に応じる)
  • 予備バッテリー・充電器
  • 飛行前点検用品
  • GNSS受信機
  • 測量機器
  • LiDAR・写真測量機材
  • 解析PC
  • GIS環境
  • データ保管・バックアップ機器

運用条件

  • 航空法・飛行許可承認・飛行計画・立入管理・第三者上空等の要件を確認。操縦者・補助者・安全管理者を定め
  • 飛行中止基準とデータ管理を徹底。ドローン探知・妨害・迎撃は業務装備に含めない
D6
TOT / Beacon

危機管理・防災訓練

TTX、実動訓練、BCP演練、危機管理研修の設計・実施・評価。訓練用資材は実物の危険装備と明確に区別する。

講師・運営者携行

  • 身分・講師識別
  • 業務用PCまたはタブレット
  • プレゼン用リモコン
  • 無線または連絡端末
  • 筆記具
  • タイマー
  • 救急用品
  • 現場条件に応じたPPE

訓練班共用

  • 図上演習ボード・地図・シナリオカード
  • 模擬状況票・訓練用無線
  • 訓練用標識・ベスト
  • 訓練用防護服(実物危険物を伴わない教材)
  • AED・応急救護訓練機材
  • 映像記録・評価システム

運用条件

  • 模擬品・訓練用機材は実用品と色・保管場所・表示を分ける。実火・実薬剤・実危険物を使用する訓練は別途安全計画・許認可・専門指導者を要する
D9
Vanguard

先行機動・二輪偵察

二輪で道路・橋梁・インフラ施設の状況と通行可否を確認し、OCCへ報告。通常の交通法規を遵守し、規制区域へ独断で進入しない。

ライダー個人携行

  • 適合ヘルメット
  • プロテクター
  • グローブ
  • ライディングブーツ
  • 視認性の高い上衣・反射材
  • 雨具・防寒着
  • 業務無線・携帯端末
  • GPS記録端末
  • 応急手当用品
  • 飲料水

車両・班共用

  • 市販オフロード/アドベンチャー二輪車
  • 車載工具・パンク修理用品
  • 予備燃料は法令・安全基準に沿う管理品
  • 充電・通信電源
  • アクションカメラ(撮影許可時)
  • 防水収納
  • 緊急小口配送用収納ボックス
  • 標準報告様式

運用条件

  • 原則2名1組。道路状況・天候・視界・疲労による中止基準を設定。緊急走行・交通規制・救助・警備任務は行わない。ドローン運搬支援はGDUの有資格者・安全管理下で実施
D10
C-SAT

避難所支援

避難所の受付・動線・物資・生活環境・情報支援。避難所の管理主体は自治体であり、C-SATは運営支援を担う。

個人携行

  • 識別しやすいユニフォーム・名札
  • 屋内外に応じた靴
  • 手袋
  • マスク等の衛生用品
  • 業務端末・筆記具
  • ライト
  • 飲料水
  • 基礎応急手当用品

班・拠点共用

  • 受付・掲示板・筆記具
  • 区画表示
  • 間仕切り・プライバシー資材
  • 物資仕分け・保管用品
  • 衛生・清掃用品
  • 簡易トイレ用品
  • 給水・防寒資材
  • 通信・IT機器
  • 外国語案内・ピクトグラム

運用条件

  • 被災者情報は必要最小限で管理し
  • 閲覧権限・保管期間・廃棄方法を定める。医療行為
  • 投薬判断
  • 身体介助等は資格・同意・自治体方針に従い
  • 専門職へ引き継ぐ
D11
K9-GUARD

災害警戒パトロール犬

ハンドラーと犬による避難所・被災地周辺の見守り、声かけ、異常通報。捜索救助犬任務とは区別する。

ハンドラー携行

  • ハンドラー識別ベスト・名札
  • 業務無線・携帯端末
  • ライト
  • GPS
  • リード・予備リード
  • 排泄物処理用品
  • 水・携帯給水器
  • 犬用救急・衛生用品
  • 活動記録用具

犬の装備

  • 適合ハーネスまたは首輪
  • 迷子札・識別情報
  • 季節・気温に応じた保護用品。犬の体格・健康・行動特性に適合するものを選ぶ

班・車両共用

  • 犬用クレート・車載固定具
  • 給水・休憩設備
  • 日陰・冷却用品
  • 清掃・消毒用品
  • 健康・ワクチン・活動記録
  • ウェアラブルカメラ(人・施設の撮影許可がある場合のみ)

運用条件

  • 犬の登録・狂犬病予防・健康管理・休養・賠償責任保険を徹底。動物が苦手な人やアレルギーへの配慮を行う。警察権・制圧任務は持たず
  • 異常は通報・引継ぎ。
D12
LOG / Sustain

ロジスティクス

補給・輸送・整備・宿営・給食・衛生を担い、各ユニットの活動継続を支える。

個人携行

  • 作業服・安全靴・手袋・高視認性ベスト
  • 必要時の保護帽・保護眼鏡
  • 業務無線・携帯端末
  • ライト
  • 筆記具
  • 応急手当用品

班・車両共用

  • 輸送車両
  • 荷役・固定用具
  • フォークリフト等の資格対象機材
  • 在庫・LOGSTAT管理端末
  • 整備工具・予備部品
  • 給水・給食・衛生資材
  • 宿営用品
  • 発電・照明・充電設備

運用条件

  • 危険物・燃料の貯蔵・運搬は消防法等に従い
  • 許可・資格・数量・容器・保管場所を管理。荷役作業は有資格者が実施し
  • 車両積載・固縛・運行管理を標準化
04 / SCOPE EXCLUSIONS

個人携行装備の対象外としたユニット

D7 / NRI — Keystone

国土レジリエンス本部

本部機能・官公庁窓口・調査分析・提案統括が中心。個人携行装備を独立したユニット基準として設定する必要性が低いため、本書のユニット別装備表から除外。現地訪問時は訪問先の入場規程と共通PPEを適用する。

D8 / OCC — Relay

Operations Control Center

管制室・状況図・衛星通信・ホットライン・安否管理等の固定設備/共用機材が中心。現場へ出る担当者には共通PPE・無線・携帯端末を適用するが、独立した個人装備セットは設けない。

D13 / BEDROCK

事業基盤ユニット

資産・施設・調達・人事・情報基盤の管理機能が中心。整備スペース、共通台帳、点検・校正設備等は部門資産として管理し、現場作業に従事する場合のみ該当作業のPPEを適用する。

※D7・D8・D13を「装備不要」と断定する趣旨ではない。固定設備・共用機材・出張時の共通装備は必要に応じて配備し、個人携行を前提としたユニット別セットの対象から整理上除外した。
05 / PROCUREMENT, TRAINING & MAINTENANCE

調達・教育・維持管理

01 / 任務定義

契約・要請・施設規程から、業務範囲、禁止事項、責任分界を明確化。

02 / リスク評価

作業・施設・季節・時間帯別に危険源、必要PPE、通信、退避条件を評価。

03 / 仕様選定

規格、適合性、互換性、保守性、消耗品供給、ライフサイクルコストを比較。

04 / 承認・登録

管理責任者が法令・予算・施設承認・教育要件を確認し台帳登録。

05 / 教育・点検

使用者教育、始業点検、定期点検、校正、期限管理、異常時の使用停止。

06 / 評価・更新

訓練・事故・ヒヤリハット・使用実績をレビューし、配備を改訂。

勤務前・活動前

  • 装備の外観・破損・作動・充電・残量を確認
  • 保護具のサイズ・適合・着用状態を確認
  • 無線・通信の接続、連絡先、予備電源を確認
  • 使用期限・校正期限・消耗品の不足を確認
  • 不具合品は隔離し、代替品が確保できるまで使用しない

定期管理

  • 週次:個人装備の清掃・状態確認・不足補充
  • 月次:無線・電源・共用機材の機能点検
  • メーカー指定:保護具・測定器・車両・機材の点検/校正
  • 使用後:洗浄・乾燥・消耗品補充・記録更新
  • 年次:配備妥当性、教育履歴、事故・ヒヤリハットをレビュー

装備台帳の必須項目

管理番号/品名・型式/配備ユニット/保管場所/使用責任者/数量/購入日/点検・校正日/有効期限/修理履歴/教育要件/使用停止・廃棄履歴。

SIRT / OPERATIONAL STANDARD

装備の量ではなく、任務適合性と安全な運用品質で信頼をつくる。

本頁は社内の基準例案。具体的な型式・数量・価格・配備時期は、受注業務、施設要件、現地リスク評価、法令確認、使用者教育および予算承認を経て確定する。